塗料の種類と耐久年数 

塗料の種類はいろいろあります。石油缶で１缶５千円位のものから１０万円以上するものまで
ありますが、１０万円する塗料が必ず長持ちするとは限りません。 
適材適所という言葉通りなのです。 
立地条件・気候（海の近く・裏に山があり日が当たらない・湿気が多い）などによっても
違いが出ますし、特に屋根などは、建物の中で１番過酷な条件の箇所です。
外壁と同じ塗料を使用したとしても耐久年数は違います。
また木部や鉄部なども劣化が早くなります。 

各塗料メーカーによっても違いますが、一般的な塗料の種類と耐久年数の目安です。

 

　アクリル塗装　　　　耐久年数４年〜６年

コスト面で安価なので内部の塗装、主に店舗など使用しているのを見かけます 
新築の住宅などで見かけるリシン吹き付けなどはアクリル塗装になります。
また屋根材などのカラーベストなども工場にてアクリル塗装にて仕上げてある
ケースが多いようです。
外壁塗装・屋根塗装の塗り替え塗装などでは最近ほとんど使用されていません。

 

　ウレタン塗装　　　　耐久年数７年〜１０年

５年〜１０年前までの主流塗料です。水性・弱溶剤１液型・弱溶剤２液型他にも
強溶剤タイプもあり種類が豊富です。 
最近では強溶剤タイプは臭いの関係であまり使われなくなりました。 
一般的に水性よりも弱溶剤型の方が耐久年数が延びます。また２液型の方が
１液型より強固な塗膜となります。

 

　シリコン塗装　　　　　耐久年数１０年〜１３年

今、最も外部で使われている塗料です。ウレタン塗装と同じく水性・弱溶剤１液型・
弱溶剤２液型他にも強溶剤タイプもあります。 
やはり一般的に水性よりも弱溶剤型の方が耐久年数が延びます。また２液型の方が
１液型より強固な塗膜となります。

 

　フッ素塗装　　　　耐久年数１２年〜１５年

耐久年数は最も優れています。ウレタン・シリコン同様に水性・弱溶剤１液型・
弱溶剤２液型他にも強溶剤タイプもあり、水性よりも弱溶剤型の方が耐久年数が延びます。
また２液型の方が１液型より強固な塗膜となります。 
コスト面では高価になります。 

 

 その他に

遮断熱塗料・ナノ塗料・光触媒塗料・石材調塗料・特殊セラミック塗料

などがあります。 

耐久年数・金額などは、各塗料グレード及びメーカーなどで変わります。 

また他の形でも塗料のグレード耐久性がわかります。 
塗料のカタログなどに記載してあるものですが 
ＪＩＳ規格の促進耐候性試験の基準があります。 
機械的に塗膜にダメージを与えて塗膜の強度を測定した基準です。 

光沢保持率８０％で　　７５０時間　『耐候形３種』

光沢保持率８０％で　１２５０時間　『耐候形２種』

光沢保持率８０％で　２５００時間　『耐候形１種』 

となっております。最近では外部塗装においては 
１番長持ちをする『耐候形１種』が主流です。 

また、営業マントークの中で 
『当社の塗料は特別で当社にしか扱えません。高額な塗料です。１５年は必ず持ちます』 

なんて言葉は特に怪しいです。

そんなに特別素晴らしくい塗料ならば、市場に流通した方が良いのでは、『なぜ？ 』

と思うのは、私だけでしょうか？ 
お気を付けてください。 

最後に、外壁・屋根改修工事については、１度目の塗り替え工事が非常に大事です。 
２度目の塗り替え工事にどんなに良い塗料・良い施工をしても、１度目の塗り替え時の
下地処理・塗料選択等により最初に塗った塗料と下地の密着（接着）が悪いと
塗料のはく離（はがれる）ことが起こるケースがあります。 
２度目の工事で予期せぬ下地状況で処理が必要になり、余計な施工が 
工事金額が高額になってしまうケースが多々あります。 

　私は、塗り替え工事は一時的にと考える塗装業界の一部の考え方に賛同できません 

 　塗り替え工事を最初のお客様とのお付き合いの始まりと考えている 
私達とは、塗料の選択方法がかなり違います。